推進研ツアーその1　　~宇治の文化を学ぶ~

たくさんの歴史的建造物に加え、無形の文化財があふれるここ京都。

われわれ推進研メンバーは、ずっと京都にいるわりに意外と府内をめぐっていないことに最近気づきました。

案外地元のことって、みなさん知りませんよね？

しかし、このまま青春（晩春？）を過ごした土地のことを知らないままに大学を去るのはあまりに寂しい。

そこで有志を募って普段活動している宇治キャンパス付近を自転車で回って見ました。



目的地はもちろんあそこです。

平等院？　宇治上神社？

違いますよ。宇治といえば 京都アニメーション に決まっているじゃないですか！



てなわけで、京アニに行って来ました。

研究室内は個人差こそあれ、大体みんなアニメに興味を持っています。

ただ、恥ずかしがり屋が多いので参加者は5名でした。

目的はセル画工房見学。言葉でしか聞いたことのないセル画を直接見られるそうです。

この週は比較的予約が空いていて、あっさり申し込みが受理されました。


当日、ツアーメンバー S氏の服装。



彼はこの日のためにチェックの長袖を家で探したそうです。

（彼の名誉のために言いますが、普段はこんな服装じゃないですよ。もちろんタックOUTですし）

天気にも恵まれて、いざ出発！



宇治キャンパスから片道10分程度の道のりです。

直ぐに到着。いかにもな入口がお出迎え。



入店してみると、先客のOTAKUが二人いました。

彼らはグッズを買いに来ただけのようですが、われわれは彼らを尻目に

「セル画工房の見学を申し込んでいたものですが」

と店員さんに告げて、店の奥へ。



工房というからにはどれだけ立派な施設かと思いますが、

実際はレジの奥に机を3つ並べただけの空間です。

それもそのはず、現在セル画は基本的にパソコンで書いており、手書きは一部のグッズと見学でしか行わないそうです。

説明員は、先ほどまでレジにいたお姉さんでした。

見学時間は約30分。最近話題になったけいおん！のセル画が中心で、一人ひとり実物を渡してもらって説明を聞きます。

ここでメンバーの一人、 NKB氏は

「CLANNADの◯◯のセル画を見せてもらえませんか？」

と鼻息を荒げながら要求。さすがです。



セル画を描く手順は　黒い線を書く→転写→色を塗る　と言った感じ（だったと思います。ちょっと曖昧）。

表は普通のアニメ絵ですが、裏を見るとべったり絵の具が塗ってある。なるほど、こうなっていたのか。

続いて、店の人がセル画の色塗りを実演して下さいました。

われわれはその技術に脱帽するばかり。

使っている道具はどこにでも有りそうな絵筆ですが、細かいところも決してはみ出すことなく塗っていきます。

途中で、

「見てください。ここに小さなゴミが入っているでしょう？　こういう時はこれ（爪楊枝みたいな道具）で修正するんです。サッサ」

すみません。ゴミなんて全く見えないんですが・・・



最後に質問の時間がありました。

京アニがこのセル画工房を始めたのは数年前だとか。

いまは主流ではなくても、手塗りの技術を絶やしてはならない、後世に残さなければ、といった使命感もあるそうです。

いいアニメを生み出す会社は、利潤追求以外にも高い志を持っていらっしゃるのですね。

これからも京アニの作品は応援しよっと。 日常は大好きでしたよ！



NKB氏と私はショップで買った戦利品をカバンにしまい、推進研メンバー5名はスタジオを発ちました。

このあと中村藤吉や伊藤久右衛門に行ってスウィーツを頂いたり、抹茶コロッケを買い食いしたりして研究室に戻りました。

たまには外に出てこういう時間の使い方をするのもいいですね。



帰還後、研究室にいたS氏（冒頭のS氏とは別もの）は私の戦利品を見て、

「キショイやつやで」

とひとこと。



素直でない奴ばかり。でもそれが推進研のチャームポイントでもあるのです。